2018年2月7日水曜日

道の駅「四万十とおわ」指定管理者交代劇の不可解

先に断っておくが、ブログ主は道の駅「四万十とおわ」とは縁もゆかりもないが、わざわざ聞こうと思えば「噂話し」程度のことは耳に入る、といった立場である。

昨年12月、突如こんなニュースが私の目に飛び込んできた。

道の駅「四万十とおわ」の管理者否決 高知県の四万十町議会(高知新聞)
https://www.kochinews.co.jp/article/146455/

これまで指定管理者として道の駅を運営した「株式会社四万十ドラマ」(以下、四万十ドラマ)が指定管理を継続することを議会から否決された、ということだ。指定管理者とは、簡単に言えば、公共設備を民間業者に運営委託する制度のこと。今回の否決については、選考過程の公平性を欠いていることが理由として挙げられている。

紹介の記事で紹介されている問題点は以下の2点。

  • 審査委員全員が四万十町幹部
  • 応募者(の所属?)ではない人物がプレゼンテーションに同席した

ん?これ、何が問題なのかしら??

町の資産を管理利用させるのだから、審査委員は町の幹部が中心になって当然。外部の人間がいたっていいけど、いなきゃいけない理由なんてないし、外部の人間の意見を聞きたければ別途ヒヤリングでもして選考の参考にすれば十分なわけで。また、応募者以外の人がいた、って、施設内で食事を提供している業者の人なんだから同席することに何の問題があるのかわからない。だいたい、審査委員には外部の人間がいなきゃいけないのに、プレゼンのメンバーには外部の人が居てはいけない、って何がいいたいんだかさっぱり(笑)

新聞記事だけで判断するのは早計だけど、この議会が理性をもって議論が行われているとは到底考えられない。
※ちなみに、2018年2月6日時点では、四万十町のホームページにこの件に関する議会の会議録は掲載されていない。http://www.town.shimanto.lg.jp/gijiroku/?hdnKatugi=130

いずれにしても、再審査→対抗馬に決定、という流れになるんだろうなぁなどと思っていたら、知らぬ間にこんな記事が。

道の駅「四万十とおわ」新管理者に 高知県四万十町議会可決 ドラマ社運営3月まで(高知新聞)
https://www.kochinews.co.jp/article/151760/

ご覧のとおり、選考過程の問題が原因で否決したにも関わらず、再審査することなく議会が数で押し切ってしまった模様。日本は法治国家で民主主義だったような気がするんだけど、気のせいかしら?

まあ、これが地方創生の現実、ということだね。

四万十ドラマについてインターネットでざっと調べてみると、最初にメディアに大きく取り上げられたのは2009年の日経ビジネスの記事あたり。その後、2015年頃から取り上げられることが増え、知名度を上げて現在に至ったのかと。最近では京都の道の駅をプロデュースしたり、社長さんが各所で講演をしたりと幅広くご活躍だったようで。今回の件について幾人かの知人に話しを聞いてみると「必ずしも評判は良くない」「以前から敵は少なからずいた」などという声が最初に発せられることが印書的で、やはり足元を掬われた感じは否めない。中小企業が拡大路線を進むにあたって、既存の事業をないがしろにして失敗していくようなことはパターンであるかのように聞くことがあるが、四万十ドラマも同じパターンにはまってしまったのだろうか。いずれにしても、十年以上ここまでやってきた企業、今後どう出るのか注目である。

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