2018年6月2日土曜日

『HUNTER×HUNTER』に見るスモールビジネスのストーリーを考える

自営業者同志で話しをしていると、しばしば「ストーリー」という話題になる。売れる商品を作るためには商品のストーリが云々、という話しである。まあ、物語は古くからコミュニケーション手段として使われている手法であるから、そういう話しが出てくるのも至極当然ではある。が、しかし、ストーリーの話題になったときに、その語り手がストーリーについて何を知っているのか、と問うたら疑わしいようなことばかりである。たいていはデタラメなストーリーをでっち上げればいい、といった類でガックリくる。ウラジミール・プロップや河合隼雄の話しなど期待できるわけもない。なので、ストーリーの話しは極々親しい業者さんとだけ話しをしたりしている。
さて、『HUNTER×HUNTER』という漫画がある。人気に厳しいといわれる『週刊少年ジャンプ』において、1998年の連載開始後、休載と連載再開を繰り返しながら今に至っている。しかも、一時期は背景が書かれてないようなラフ画(でいいのかな?)のような状態で掲載され、批判があったにも関わらず、そんなことはお構いなく支持され続けいる。もはや前例がないほどの「怪物漫画」と言っても過言ではない。その『HUNTER×HUNTER』が2017年9月に休載となった際、Youtubeの番組「山田玲司のヤングサンデー」で、その作者である冨樫義博の作品がなぜ読者の心を惹きつけるのか、同じ漫画家である山田玲司(代表作は『Bバージン』かな?)が分析をしている。冨樫義博作品が持つストーリーの構造を「冨樫メソッド」と称しているが、その分析がビジネスにおける「ストーリー」の参考になりそうなので紹介。


視聴していただくのが一番ではあるが、30分近い動画でもあるので、最後のまとめだけ示しておく。
  • 読者とともにさまよい、読者とともに苦しんでいる
  • 説経が始まらない(混乱しているから)
  • 悟らない、語らない、自分がダメ人間だと認識している
3つ挙がってはいるが、どれも言っていることはほぼ同じと思われる。それはさておき、これは、漫画家として絶大な支持を得るも、決して上手に「プロの漫画家」になれない冨樫義博そのものが作品のストーリーとなっており、それが読者の共感を得ているということか。それであれば、決して上手に経営ができなくても「細く長く」続けたいスモールビジネスにおいて、このストーリーはハマるのではないだろうか?
そして動画では、川本真琴のデビューシングル『愛の才能』を紹介している。
(以下、筆者個人の歌詞抜粋)
”成長しない”って 約束じゃん
冗談だけで 猛ダッシュしてよ
わかんない反省しそうで バカでしょ?

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